少しだけ国際親善 ~ ニッコールオールドレンズで美瑛・美馬牛
美瑛・美馬牛辺りをぶらぶら。
美馬牛の駅で、台湾から来たという青年に声をかけられた。
どうやら「クリスマスツリーの木」まで行きたいらしい。
歩いたら30分くらいはかかるよ。
行く気はなかったけど、仕方ない...車で連れて行ってあげることにした。
台湾から来たらしいこととか、
北海道はとてもさむいとか、
今日の宿は富良野らしいこととか、
学生ではなくて社会人らしいこととか....片言の会話を交わした。
こちらはつたない英語で、ほぼ単語を並べるだけ。
彼の英語は、私が聞いても発音が??で聞き取りずらい。
ぎこちない会話。駅での別れ際、Thank You ,Theank You とは言っていたけれど...
何かやり残したような気分だけが残る。
富良野まで送ってあげればよかったかしら。
本日の使用機材
レンズ①:1972年頃製造 Nikkor-N・C Auto 28mm F2.4
レンズ②:1962年頃製造 Nikkor-S Auto 50mm F1.4
カメラはこちら
餌撒きレンズだなんて言わせない:NIKKOR-H・C AUTO 50mm F2.0
このレンズは私にとって初のNikon50mm標準レンズでした。
皆さんは「最初の一本」としてNikonのMF50mm標準レンズを購入するとしたら、何を選びますか?
カテゴリを分けて考えると....
- F1.4系か、F1.8系か?
- 性能重視で新しいモデルか、オールドモデルにこだわるか?
....という選択になりますね。代表的なモデルを挙げるとしたらこんなかんじ。
- 「F1.4系/性能重視」→ Ai Nikkor 50mm F1.4S等
- 「F1.8系/性能重視」→ Ai Nikkor 50mm F1.8S等
- 「F1.4系/オールドモデル」→ Nikkor-S Auto 50mm F1.4等
- 「F1.8系/オールドモデル」→ Nikkor-H Auto 50mm F2.0等
真っ先に候補に挙がるのは「Ai Nikkor 50mm F1.4S」。これさえ買っときゃ間違いない、定番中の定番ですからね。流通量も豊富ですが、人気もあるのでお値段もそれなりにします。程度のいいもので¥15,000-くらいの出費になります。
悩んだ悩んだ悩んだ挙句、決めました。思いっきり「遊び」方向に振って「F1.8系/オールドモデル」で探しました。
「F1.8」の系統という書き方をしてますが、元をたどれば「F2.0」から始まっています。最初期のモデルは7枚レンズの「Nikkor-S」。光学技術の進歩で、のちに6枚レンズの「Nikkor-H」へと変更されます。
「Nikkor-H Auto 50mm F2.0」の系統は、当時として設計に無理がないせいか、「F1.4」よりも優秀な面もあるとか...。はまったら何かやってくれそうな感じ、どんな画をはきだすのか蓋を開けてみないと分からない感じ、そんなところに惹かれていしまいました。
その歴史をざっくりまとめるとこんな感じ。
- 1959年 Nikkor-S Auto 9枚絞り 5群7枚 銘板:Nippon Kogaku Japan
- 1960?年 Nikkor-S Auto 6枚絞り 5群7枚
- 1964年 Nikkor-H Auto 6枚絞り 4群6枚
- 1971年 Nikkor-H Auto 6枚絞り 4群6枚 銘板:Nikon
- 1972年 Nikkor-H・C Auto 6枚絞り 4群6枚 マルチコート化
- 1974年 Nikkor 50mm F2 6枚絞り 4群6枚 ラバーリング 最短撮影距離:45cm
- 1977年~1979年 Ai Nikkor 50nn F2 6枚絞り 4群6枚 Ai化
そして、1978年に発売された「F1.8」に役目を譲り、「F2.0」のモデルは終了します。
ここで、また悩むのが初期の「-S」の7枚レンズにするか、「-H」の6枚レンズにするか、という問題。
「ニッコール千夜一夜物語」によると、「光学設計技術の進歩によって、ガウスタイプの光学系(6枚レンズ)でも、十分なバックフォーカスを確保した」とのこと、ネットの記事を見ても「-S」だから評判がいいという話も見当たりません。
年式が古いだけあって、「 Nikkor-S」の玉数は少ないですね。最初期の「9枚絞り」ともなると珍重されているらしく信じられない値段になっています。一番見つかるのが、製造期間が長かった「Nikkor-H」。次が「Nikkor-H・C」といったところでしょうか。「9枚絞り」を除けば、どれも¥4,000~¥5,000くらいで入手できます。元々、廉価版標準レンズの位置づけですからね、結構お手頃です。
そして、わたしの手元にあるのが「 Nikkor-H・C Auto 50mm F2.0」です。
- 構成:4群6枚
- 最短撮影距離:60cm
- マウント:F
- 重量:205g
- 絞り羽根:6枚
- 絞り:F2.0~F16
- フィルター径:52mm
ここからは「 Nikkor-H・C Auto 50mm F2.0」で撮影したスナップショットをご紹介。
安価に入手したレンズですが、今では割とお気に入りの50mmです。独特の濃淡、発色があって、はまるととてもいい雰囲気をを醸し出してくれます。これだけの描写ができて二千数百円ですからね、いい買い物でした。オールドレンズに限っては、安いからダメ、高いからイイという常識はあてはまりませんね。
小さい春、見つけた。~ 北海道東神楽町にて
本日の写真は一枚だけ....
『芽吹き....。』
皆さんのブログを拝見していると「桜の便り」がたくさん。
でも、北海道では「桜」はまだ先。
なんだか季節に取り残されてる気がしてきます。
いつもの通り道、小さい春を見つけました。
少しほっとしたのであります。
撮影機材:FUJIFILM X-T2 / Nikkor H・C Auto 50mm F2.0
オールドレンズの開放で一枚撮りました。
きれいなボケ、とろけるボケ、うるさいボケ、ぐるぐるボケ、二線ボケ、バブルボケ.......
「ボケ」にもいろいろありますが、いいも悪いもあるものか。
理屈抜きに「いいな」と思える写真であれば、良いのです。私はそう思っています。
新しいレンズ程、優れている.......そりゃ、そうだ。
でも古いレンズでしか取れない画もある。そこがいいところ。
XX映えを意識した、気をてらったボケ写真は苦手だけどね。
Snap Shot in 旭川 ~ FUJIFILM X-T2 / XF35mm F1.4 R
APS-C機「FUJIFILM X-T2」には、 オールドレンズの組み合わせで頑張っておりますが、実は一本だけ持ってますAFレンズ。
巷ではXマウントの神レンズとか言われてる「XF35mm F1.4」です。
せっかく機能があるんだから、試したくなるのも人の常。AF機能を全く使わないというのも、もったいない話です。
今回は本ブログ初登場の「XF35mm F1.4」を持ち出した、旭川スナップショットをご紹介します。
RAW撮影で、カラー/モノクロの2種類で現像してみました。カラー現像は「クラシッククローム」で、モノクロ現像は「ACROS系」です。
現像処理は「RAW FILE CONVERTER EX 3.0」を使用しています。
今年の雪解けは例年より早いのでは...なんて思っていたのですが、旭川周辺はここのところ寒い日が多くて、なかなか雪が消えません。
この日も、気温が低く、晴れたり、曇ったり、雪降ったり、強風吹いたり...訳が分からない天気です。この分だと雪解けは例年並みか、下手すると遅れるかも。
開放F1.4が使えるといろんな表現ができますね。オールドレンズで「35mm F1.4」というスペックだと、Nikkorくらいしか思い浮かびません。NikkorもXFも中古市場で程度のいいものは4万円くらいします。
....難しい選択ではありますが、Nikkorはちょっと重いので常用的に使うのはきついかなと思い、XFを選択しました。
さすがに現行製品です。評判のいいレンズだけあって描写に文句はありません。発売当初はAFが遅いという評価もあったようですが、X-T2との組み合わせにおいては、特に不満はありません。
今回の旭川・街撮りスポットを簡単に紹介。
①旭川四条駅周辺
銀座商店街や高架下通りには、昭和レトロの雰囲気を残した商店街・市場が残っています。
②常磐公園・旭橋周辺
図書館や美術館が併設されてる旭川市民憩いの場、常盤公園。すぐ近くの石狩川にかかる旭橋。旭川駅からも徒歩圏でお散歩に最適です。おすすめの季節は公園の木々が色づく秋です。
③平和通買物公園通り
駅前から伸びる歩行者天国。百貨店の撤退もあり、近年ちょっと寂しい雰囲気になってはいますが、旭川のメインストリートであることに変わりありません。ところどころに彫刻像が設置されています。無茶苦茶寒いけど、冬場はイルミネーションがきれいですよ。
「X-T2」はオールドレンズで遊んでいると露出がアンダーになる傾向があるのですが、「XF35mm F1.4 R」では、ほとんどそういう心配もいりません。
オールドレンズと比べると当たり前に良く写り過ぎる嫌いもありますが、この安定感も捨てがたいものがあります。さすがに純正の組み合わせです。
....というわけで、今回は「XF35mm F1.4 R」の紹介も兼ねて、旭川スナップをご紹介しました。
FUJIFILMの製品紹介ページはこちら:
旭川のスポット探しの参考に:
一般社団法人 旭川観光コンベンション協会 | Asahikawa Tourist & Convention Association
オールドレンズのド定番 : PENTAX Super Takumar 55mm F1.8
前回の記事は「田んぼの雪解けが進んでコハクチョウがやってきました」とかいう話でしたが、その後、結構な雪が降りまして、田畑はまたたくまに雪原に戻りました....春の到来は足踏み状態です。
それはさておき、今回ご紹介するのはオールドレンズのド定番「PENTAX Super Takumar 55mm F1.8」です。
オールドレンズの入門的存在ですので一度は手にしたかたも多いと思いますが、私にとっては、このレンズは「新入りさん」です。
- APS-Cでは35mm換算で83mmくらいになる。中望遠の域に入り、入手してもあまり使う機会がないのでは...
- あまりに数が出回っているので、ちょっと面白みに欠けるかな。
- 基本、黄変レンズには手を出したくない。
- 転売ヤーさんの標的になってるので、程度の悪いものが流通しているのでは...
....などなどの理由により購入を見送っておりましたが、程度のいいものが適正な価格で入手できる機会があったので、物は試しということでゲットしました。
「Takumar」銘を冠する「 M42マウント/55mm F1.8」レンズの歴史は1958年まで遡るそうです。人気レンズですので、検索すればいくらでも情報があふれています。詳しい説明はそちらに任せるとして、ここでは大雑把に分類すると...
- 1958年 Takumar 55mm F1.8
- 同1958年 Auto Takumar 55mm F1.8
- 1962年 Super Takumar 55mm F1.8 (前期)
- 1965年 Super Takumar 55mm F1.8 (後期)
- 1971年 Super-Multi-Coated Takumar 55mm F1.8
- 1972年 SMC Takumar 55mm F1.8
....という具合になります。それぞれのモデルには、さらに細かなバリエーションがあるそうですから、もはや何を選べばいいのかわかりませんね。
私がチョイスしたのは1962年~1965年頃に製造された「Super Takumar 55mm F1.8 (前期)」です。その一番の理由は、黄変レンズではないから。
「トリウム(黄変)レンズの方が描写性能がいい」「黄変を避けるため前期型を選ぶべき」等々....所説有るようですが、私は「黄変」を避ける選択をしました。
そして、このレンズ特徴である「フレア」と「レトロな描写」を楽しむということで、あえてモノコートの「Super Takumer」を選択しました。
- 構成:5群6枚
- 最短撮影距離:45cm
- マウント:M42
- 重量:215g
- 絞り羽根:6枚
- 絞り:F1.8~F16
- フィルター径:49mm
ご近所で試し撮りです。カメラは「FUJIFILM X-T2」です。
まずは風景編。
50年以上前のレンズですから、遠景での描写に甘さがでるかなと心配してましたが、ある程度絞ればきっちり撮れます。評判のフレアの表現は?と思って逆光を狙ってみましたが...うまくいきませんでした。いろいろ試してみる必要がありそうです。
次は構造物編
ピント合わせもしやすく、使い勝手も上々ですね。
「F値もそこそこ明るく、コンパクトな設計、でも古い」そういうレンズって、なにかしら癖が強かったり、無理な部分が目につきがちですが、試し撮りした限りではそういう心配はなさそうです。さすが人気レンズだけあって安心して使えそうです。
使用カメラの紹介はこちら:
北帰行 ~ 北海道東川町にコハクチョウがやって来た
九州・長崎では桜の開花宣言が出されたというニュースを耳にしました。
北海道で桜が咲くのはまだ先....あと一か月くらいはかかります。
こちらの明日の天気予報は雪
...でも、でも、でも、..春到来を告げる使者がやってきました!
北へ向かうコハクチョウです。
旭川周辺の田園地帯。雪解けが進み、田んぼの土が顔を出し始めると、待ってましたとばかりに北へ向かうコハクチョウが立ち寄ってくれます。
この辺では2週間くらいは姿を見ることができるでしょうか...この後、コハクチョウたちは、宗谷地方の大沼、クッチャロ湖周辺に立ち寄り、4月後半には海を渡りロシアへと帰っていきます。
毎年、同じ場所に姿を現すという訳ではありません。
旭川周辺の田園地帯は広いので、ほとんど姿を見かけない年もありますが、今年は東川町の田んぼが気に入ってくれたようです。
どうして、ここで雪解けがすすみ田んぼの土が現れ始めたことがわかるのか?
どうして、同じコースをたどれるのか?
毎年、何千キロも旅する生命力。生き生きとした彼らの姿には感動すら覚えます。
雪解けの田んぼで落穂でも探しているのでしょう。泥まみれになるのもお構いなし、一心不乱にエサをついばみます。
まだまだ先が長い旅。たくさん食べて無事に旅を終えますように。
今回の撮影機材:「Canon EOS 5D MarkⅣ」+「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」
まちのかたち...北海道東川町 with CARL ZEISS JENA PANCOLAR 50mm F1.8
冬場の運動不足を解消するためにお散歩しましょう。
いつもは車で通る道も歩いてみると何か発見があるものです。
今回の相棒は「FUJIFILM X-T2」and「CARL ZEISS JENA PANCOLAR50mm F1.8」です。
地方の選挙は盛り上がるという噂は聞いたことがあります。
「一昔前の話でしょ」と思っていましたが、あながちそうでもないようです。
先日、この街でも町議会議員選挙がありました....。
市街地を歩いて周っても一時間くらいの小さな街です。
そんな街をひっきりなしに選挙カーが走り回ります。
農業振興に期待を寄せる人
観光収入を増やしてほしい人
公共事業を誘致してほしい人
商工業を盛んにしてほしい人.....etc.etc.
思惑はそれぞれにあるのでしょうが、どこも同じ..選挙カーは名前しか連呼しません。
最終日..終いには選挙カーから嗚咽にも似た叫び声...。
よそから来た私には、誰が何をやりたいのかさっぱりわかりません。
どこの自治体も、今は人集め、金集めに夢中。行き過ぎた結果....
観光客が増えすぎて住民の生活が不便になった。
混雑のせいで日本人の観光客が減り始めた。
不動産が投資対象になって物価が上昇した.....etc.etc.
.....そんな話を耳にすると、この街にも、いずれそんな波が押し寄せてくるのではないかと不安になる。
過度な人集め、金集めが、その街本来の「良さ」「らしさ」みたいなものを失わせてしまう。まさに本末転倒。街の発展って何なのでしょう。難しいですね。
そうなってしまったら、しまったで...その時はこの街を離れましょう。
カメラ紹介:
レンズ紹介: