CP抜群レンズ : PENTAX Super TAKUMAR 35mm F3.5
PENTAX Super TAKUMAR 35mm F3.5の紹介です。
そんなに使いこんだ訳ではないですが...結論から申し上げると、このレンズいいです。「コンパクト」「安い」そして「しっかり写る」、三拍子そろっています。
「コンパクト」......全長約35mm。マウントアダプタを介してもボディとのバランスも上々。何よりカメラバッグにいつもいれておいても邪魔にならない。
「安い」......玉数的には「28mm F3.5」に次ぐ多さ、いつでも見つけることができる。50mmや55mmのように転売屋さんのターゲットになっていないので安値安定。5千円も出せば程度のいいのが見つかる。オークションならもっと安くゲットできるかもしれません。
「しっかり写る」......この値段で安心して使える描写力。アトムレンズではないので黄変も無し、値段が数倍するF2.0~F2.8クラスの他のレンズと比べても解像力は負けていません。
「M42マウント・Takumar 35mm F3.5」シリーズの変遷をまとめると下記のようになります。基本的なスペックは踏襲されていますが、細かなモデルチェンジを繰り返していたようです。
- 1959年~ 「Auto-Takumar 」 最大絞り:F22
- 1962年~ Ⅰ型「Super-Takumar 」 最大絞り:F22
- 1964年~ Ⅱ型「Super-Takumar」 最大絞り:F16
- 1966年~ Ⅲ型「Super-Takumar」 最大絞り:F16 距離指標:覗き窓
- 1971年~ 「Super-Multi-Coated Takumar」 最大絞り:F16
「Super-Takumar 」時代だけでも、大きく分けて3世代のモデルが存在しています。ちなみに私の所有個体はⅢ型の距離指標が「覗き窓」になっているタイプです。
さらにⅠ型、Ⅱ型には、それぞれ書体や指標表示の異なるタイプが存在しているらしいです。いったい、いくつのバリエーションが存在するのでしょうか。
<Ⅲ型の主な仕様>
- 構成:4群5枚
- 最短撮影距離:45cm
- マウント:M42
- 重量:152g
- 絞り羽根:5枚
- 絞り:F3.5~F16
- フィルター径:49mm
もちろん不満が無いわけではありません。F2.0クラスに比べればボケがきれいなわけでもないし....とか、近接撮影距離がもう少し短ければ....とか、逆光耐性が....などと思うことはありますが、素性はすばらしいものがあると思います。
シンプルな構成の安価なレンズです、多くはもとめません。抜群のCPであることは間違いなし。安心しておすすめできる一本です。
少しだけ作例をご紹介。