定番オールドレンズ:CARL ZEISS JENA FLEKTGON 35mm F2.4
オールドレンズの定番、そして銘玉として評判の高い「CARL ZEISS JENA FLECTOGON 35mm F2.4」です。「オールドレンズ おすすめ」とか「35mm 銘玉」というキーワードで検索すれば必ずヒットしますね。天邪鬼ですから「定番レンズ」には手を出さないぞ、などと思っていましたが...誘惑に負けました。
先代のF2.8ゼブラ鏡筒モデルが発売されたのが1953年、F2.4のモデルが1972年に生産開始され1989年まで続いたそうですから、非常に息の長いモデルだったことがわかります。そのためか玉数は豊富で探すのに困ることは無いでしょう。中古相場的には¥25,000~¥35,000くらいの間で見つけることができます。
迷うのは微妙に外見が異なるタイプがいくつも存在するので、どれを選ぶのがベストなのかわからないことです。詳しい方たちの情報によると6つのタイプが存在するらしいのです。
- TYPE1 「MC」/赤文字 距離環/銀縁 前玉縁/幅薄
- TYPE2 「MC」/赤文字 距離環/銀縁 前玉縁/幅薄 eretricモデル
- TYPE3 「MC」/赤文字 距離環/銀縁 前玉縁/幅広
- TYPE4 「MC」/赤文字 距離環/黒縁 前玉縁/幅広
- TYPE5 「MC」/白文字 距離環/黒縁 前玉縁/幅広 銘板/銀縁
- TYPE6 「MC」/白文字 距離環/黒縁 前玉縁/幅広
TYPE1/TYPE2が1972年から生産されており比較的古い個体の様です。前玉縁/幅広のTYPE3以降が1980年以降に生産されたとされています。私の所有レンズはTYPE4になります。
「MC」/赤文字 が写りがいいと言うような都市伝説もあるようです。
私もTYPEを絞って選ぶべきなのか迷いましたが、結局のところTYPEは気にせず「程度」を重視して選ぶこととしました。
東京で数店ハシゴして、10個体くらいは手に取りましたが、程度の差がまちまちでTYPEでは選んでいられないのです。このモデルを手に取って気づいた点としては
- 光学系にカビの発生している個体は少ないが、チリの混入が多い個体がある
- ピントリングの操作感にムラや重さの問題がある個体が多い
...ですので、このモデルに関しては信頼のおけるお店で、実際に手に取ってみることをぜひお勧めします。実際に「「この程度」で、こんなに高いプライスつけてんの?」みたいな店もありましたから要注意です。
- 構成:4群6枚
- 最短撮影距離:20cm
- マウント:M42
- 重量:245g(実測値)
- 絞り羽根:6枚
- 絞り:F2.4~F22
- フィルター径:49mm
実際に使ってみると、使いやすいレンズだなと実感します。APS-Cにつけていますので35mm換算で約52.5mmの標準レンズということもありますが、ほどほどの明るさでボケも自然、最短撮影距離が20cmですので近接で困ることはまずありません(そのかわりピントリングのストロークは長めです)。
国産の35mmF2クラスのオールドレンズでも、程度のいいものなら中古市場で¥20,000オーバーですので、特段高い訳でもないですし、オールドレンズファンでしたらやはり持っておきたい一本ですね。
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