Living Happily with Photos.

オールドレンズの紹介、日ごろ撮りためた風景写真などを紹介するブログです

炭鉱跡地に残る廃墟 ~ 北海道 羽幌炭鉱跡

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北海道にあった炭鉱産業遺産と言えば道央部の夕張炭鉱に代表される、空知地方の炭鉱が有名ですが、日本海側の羽幌という町にも炭鉱がありました。

今はかつての選炭施設や住宅跡などが所々にひっそりと残っているのみです。この写真はかつての学校跡。閉校後は一時期、町のレジャー施設のような形で再利用されたようですが、いまや廃墟となり、その面影はありません。

左手に写る珍しいドーム型の体育館跡は、2,3年前に冬季の雪の重みで屋根が倒壊。もう、その姿を見ることはできません。

ベルトを変えて楽しむセイコーファイブ ~ SNSX79J1 & SNKL41J1

スイスの高級ブランドと肩を並べる高級時計メーカーでもありながら、非常に低価格な途上国向け製品も作り続ける稀有な時計メーカー「セイコー」。

今回はその途上国向け製品である超ハイコスパ機械式腕時計セイコーファイブ」の中から「SNSX79J1」「SNKL41J1」を例にベルトを変えて楽しむウォッチライフをご紹介します。高級時計の何十分の一のお値段で遊んじゃいましょう。

 

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1. 「セイコーファイブ」と「セイコーファイブスポーツ」

 セイコーさんの長い歴史の中には「ファイブ」という文字を含むシリーズがいくつも存在します。それについて語りだせば奥が深いんでしょうが、わたしもよくわからないので今回は、現在新品で入手できる2つの「ファイブ」ついてだけ触れておきます。

セイコーファイブ....1967年から製造が続いている低価格の機械式時計につけられたブランド名です。販売当初は日本国内でも正規販売されていましたが、クオーツ時計の低価格化、高性能化には抗えず国内での展開は終了。現在入手できるのは主に途上国向けモデルとして生き残っている海外販売向けモデルです。

・途上国向けモデルなので、曜日表示は「英語+アラビア語」「英語+スペイン語」だったりします。

・搭載されるムーブメントは主に低価格モデル用の「7S系」。

・文字盤にはスーパーマンの胸のマークの文字「S」が「5」になったようなブランドロゴ。

・実勢価格は1万円前後で購入できるモデルが多い。

文字盤のブランドロゴの下に「SPORTS」と記されたスポーティなデザインのモデルが存在する。後述の「セイコーファイブスポーツ」とは別物。ややこしくなるのでここでは詳しい話は割愛。

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左:「セイコーファイブ」ロゴ  右:旧来型「セイコーファイブスポーツ」ロゴ

セイコーファイブスポーツ....2019年にリブランド化された国内/海外両展開モデルです。比較的、派手なデザイン、カラーのモデルが多く、若者向けの機械式時計入門機としての位置づけであろうと思われます。

・搭載されるムーブメントは低価格から中価格帯用の「4R系」。

・文字盤には「S」とも「5」とも読める新ブランドロゴ。

・定価3万円前後からのモデル展開。

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2019リブランド版「セイコーファイブスポーツ」のロゴマーク

2. 「セイコーファイブ」には2つある...「K1」モデル と「J1」モデル

今回紹介している「セイコーファイブ」には「海外(中国)組み立てモデル」と「日本国内組み立てモデル」が存在します。「SNSX79」というモデルを例にとれば、見た目も中身もほとんど同じ、海外組み立てモデル「SNSX79K1」と日本国内組み立てモデル「SNSX79J1」です。「セイコーファイブ」すべてのモデルに「K1」と「J1」が両方存在するわけでは無く、「J1」は一部のモデルに展開されているようです。

「MADE IN JAPAN」.....当たり前と言えば当たり前ですが、「J1」モデルには文字盤と裏蓋に「MADE IN JAPAN」の表記があります。やはりこの表記が有るのと無いのとでは安心感が違いますね。

値段の違い.....アマゾンさんあたりで同じモデルの「K1」と「J1」の価格差を見てみると、おおむね1000円~3000円くらい「J1」モデルの方が高いようです。欲しいモデルが「K1」しか存在しないという理由が無い限り、これくらいの価格差だったら「J1」を選んでしまいますね。

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「J1」モデルの「MADE IN JAPAN」表記

3.「7S26」という昭和的ムーブメント

多くの「セイコーファイブ」に搭載されている機械式時計ムーブメント「7S26」。

・自動巻ムーブメント

・パワーリザーブ:約40時間

・公称精度:+45​秒~-35秒/日

・手巻き機能:なし

・ハック(秒針停止機能):なし

近年、ちょっと高級なムーブメントは新素材を投入してパワーリザーブ60~70時間というのもめずらしくありませんが、かたくななまでに40時間スペック。十分に巻き上げられてないと、外したタイミングによっては半日くらいであっさり止まっていたりすることもあります。手巻きが無いので、そんな時は間違って落とさないように手に持って、振り振り振り振りして動かします。なんとも昭和的というか、レトロというか....進歩という言葉とはかけ離れた存在です。低コストと実用性を追求したムーブメント、それが「7S26」です。

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なぜか裏スケルトンモデルが多い「7S26」ムーブメント

4. ベルトを変えて楽しもう

セイコーファイブ」のステンレスベルトはチープです。1万円そこそこの機械式時計ですから当たり前です。ぱっと見からしてチープという訳ではありません、つけ心地も問題ありません。しかし手に取れば、そのチープさが目についてしまいます。

巻き板ブレス....今時こんなベルトがあったのか、なんかすごくレトロで懐かしい、そんな感じの巻き板ブレスです。これはこれで面白いですが....やっぱり交換です。唯一の利点は、千枚通しのような先の尖った工具が有れば、自分でも簡単に長さ調整ができるということでしょう。

ペラペラ....「SNSX79J1」のステンレスベルトは薄くてペラペラでした。金属なのに重量感というものがありません。もしかしたら女性が使うことも想定して、軽さを重視したのかもしれません。

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純正ステンレスベルト装着時の「SNSX79J1」

じゃらじゃら....「SNKL41J1」のステンレスベルトは重量感もあるし、見た目もいいのですが、コマ同士の組付け精度が低いので、じゃらじゃら音がします。ちょっと残念な出来栄えです。

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純正ステンレスベルト装着時の「SNKL41J1」

「SNSX79J1」も「SNKL41J1」もケースや文字盤に一万円の機械式時計と思わせるチープさは感じられません。....ということは「ベルトを変えて」「雰囲気を変えて」、楽しく遊べる要素が詰まっているということなんです。

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時計本体より値段の高いベルトを合わせて豪華さを演出しようなんて馬鹿なことはいいません。せいぜい4~5千円も出せば、結構、見栄えのいい革ベルトがいくらでも売っていますので、その組み合わせは無限大です。ベルトのデザインでフォーマル寄りにも、カジュアル寄りにもなりますし、文字盤とのカラーとの組み合わせで雰囲気もガラリと変わります。

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そして何より、組み合わせをあれこれ悩んでいる時間が楽しいではありませんか。最初からついていたベルトをずっと使っている人って意外と多いと思うんですけど、結構楽しいですからトライしてみることお勧めします。

5. SNSX79J1

全面ポリッシュ仕上げのケースにチャコールグレイのサンバースト加工された文字盤の「SNXS79J1」。昭和の雰囲気を残したレトロな外観です。海外ユーザーのレビューでは少し外観が似ているせいか「Poorman's ROLEX DATEJUST」(PoormanにもROLEXにも失礼な例えだけど...)と評されたりしてます。ケース径は37mmで、女性でも違和感なく装着できるサイズ感です。

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ラグ幅がちょっと珍しい19mmなのでベルト選択肢が少いかもしれません。チャコールグレイの文字盤も組み合わせるベルト色に悩むかも.....私はグレイ系のアンティークデザインっぽいベルトを合わせています。

6. SNKL41J1

ポリッシュとつや消しに磨き分けられた仕上げのケース、きれいなホワイト文字盤が特徴の「SNKL41J1」です。海外ユーザーのレビューでは、こちらのほうは「Mini GRAND SEIKO」などと評されたりしてます。ケース径は同様に37mmで、こちらも女性でも違和感なく装着できるサイズ感です。

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前述の「SNSX79J1」は合わせるベルトを選ぶ傾向がありますが、こちらはホワイト文字盤ですのでいろんな色のベルトとマッチします。黒/茶系でフォーマルの雰囲気に仕立ててもよし、女性のかたには赤やパステル系カラーのベルトと合わせてもよろしいのでは。私はフォーマルに寄り過ぎなようにブルー系のベルトを合わせています。

7. あえて初心者には薦めない「セイコーファイブ」

セイコーファイブ」のレビューを見ていると「安いので最初の一台、機械式時計初心者にもおすすめ」という書き込みを目にしますが、何個か機械式時計を所有している私としては、あえて最初の一台にはお勧めしません。初めて機械式時計を手にしようとする方は、最初から「安いからどうせこんなものだろう」「この程度性能だろう」と低い期待値で購入する人は少ないと思うんですよね。やはりクオーツにはない「味」のようなものを期待すると思うのです。ある程度、機械式時計に慣れていて、「こんなもんだろう」という割り切りができないとがっかりするリスクがあるのではないかと思います。

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アタリハズレ問題.....一概には言えませんが精度の個体差が大きいという感想をよく目にします。要するに購入してみたものの公称精度(+45​秒~-35秒/日)から大きく外れた個体を掴んでしまったというケースです。中には一日で1分以上進む/遅れるというケースもあるようです。

手巻き/ハック機能無し.....先述したとおり「7S26」ムーブメントには手巻き/ハック機能がないので、秒単位での正確な時刻合わせはできません(時報に合わせて時計を振って動かし始めても、正確に秒単位で合わせることはほぼ不可能)。知らずに買うと、いまどきこんな機能も無いの?とがっかりされてしまうかもしれませんね。

保証問題.....海外販売モデルですから通販サイトで購入するケースがほとんどかと思います。したがって国内正規店で購入した製品と同等の保証が受けられるかというと甚だ疑問です。幸い、今のところ問題のある個体にあたったことは無いですが、少なくとも販売店保証1年以上を謳っているサイトで購入すべきかと思います。壊れていたら即返品・交換は当たりまえですが、多少精度が悪いくらいで返品・交換を申し入れても、どんな対応になるのかは非常に微妙です。「安いから仕方がない」と割り切ってるかたが多いんじゃないでしょうかね。

初心者に勧めるのは.....あくまで主観ですが(セイコーを例にとって)私が機械式時計初心者にお勧めするとしたら、販売店保証/メーカー保証が受けられる正規店で購入されることを前提に、手巻き/ハック機能付きの上位ムーブメント「4R系」もしくは「6R系」を塔載したモデルですね。「4R系」を塔載したモデルは3万円くらいからありますし、中級モデルの「PROSPEX」や「PRESAGE」にも搭載される信頼度の高いムーブメントです。さらに上位の「6R系」となると予算が8万円を超えてきますが、このクラスになるとケースや付属ベルトの仕上げも上質になってくるので満足度の高いモデルを手にすることができるでしょう。

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リッチなルックスに大変身。愛着も沸きます。

という訳で、今回はお安く遊べるウォッチライフの提案でした。
 

暑~い暑~い7月 ~ 北海道旭川市

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夏 夕暮れの麦畑 / Canon EOS5D MarkⅣ 24-70 F4L IS

 

7月の初旬にかけて、ここ旭川近郊では天候が不安定な日が多く、

毎日のようにあちこちで夕立がありました。

7月も中旬になり、やっと安定した天候になったかと思いきや...気温は急上昇。

本日は35℃を記録しました。北海道に来て以来、一番暑い夏です。危険な暑さです。

いったいどうしたことでしょう、ベストシーズンが、どこかに行ってしまいました。

この暑~い状態、まだしばらく続きそうです。

これじゃ、サイクリングとかジョギングとかできないな~、クマも怖いし。

 

ヒグマ出没注意...だそうです。 ~ 北海道旭川市

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旭岳を遠くに望む......./  Canon EOS 5D MarkⅣ / EF 24-70 F4L IS


昨年あたりから、近隣でのヒグマ出没情報が増加してるきがします。

今日も地元のニュースで旭川市街地近くの忠別川石狩川の支流)近辺でヒグマが出没してるという記事が出ました。忠別川の土手はサイクリングコースが整備されていて、ジョギングやウォーキングする人もいるし、パークゴルフ場や公園が整備されていて市民の憩いの場になっています。

私もよく使うんですよね、このサイクリングコース。先週も通ったばかりです。場所は違いますが、昨年、近隣の森の中でザザザザ(鹿の足音とは違う音....)となぎ倒すように移動する大きな「生き物」を見かけてから、ちょっとヒグマ恐怖症になっております。怖いなぁ...

 

麦畑が色づく季節です ~ 北海道美瑛町 ~

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北海道北部でも、短い春が過ぎ、初夏を迎えました。

車を走らせていると、緑色に色づきはじめた麦畑が目に飛び込んできます。

この写真は、既に伐採されてしまった美瑛町の「哲学の木」。

今、観光客の減少が北海道経済を苦しめていますが、

この光景は、数年前、観光客が増えすぎてしまったがゆえに失われました。

一万円!の機械式腕時計 ~ オリエント バンビーノ 2nd Gen Ver.2

久々の更新です。このところ写真熱がすっかり冷めておりますので、腕時計ネタの連投です。というわけで....腕時計紹介記事第4弾。今回紹介するのは、とってもお安いクラシカルな自動巻き機械式腕時計 オリエント 「AC00009N」。通称「バンビーノ 2nd Generation Version.2 」です。

 

 

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1.「バンビーノ」といっても色々あります

「機械式時計」というと趣味の時計、高級な時計というイメージを持つかもしれませんが、このモデルは、あくまで安価な「実用機械時計」。このての製品は日本ではあまり評価されてませんが、「実用機械時計」は海外ではとても根強い人気のある市場です。その代表的なものがセイコーの「セイコー5」シリーズであったり、このオリエントの「バンビーノ」シリーズだったりします。ネットで検索すればたくさんのレビュー動画が見つかりますよ。

さて、この「バンビーノ 2nd Generation Version2 」、長ったらしい愛称ですが、簡単に解説すると..

・バンビーノ[banbino]....オリエントの低価格でクラシカルな機械式時計につけられた通称。

・Generation....1st Genは48743ムーブメントを使用した旧世代、2nd GenはF6系ムーブメントを使用した現行世代

Version....デザインの違いをによって、Version.1~Version.5と呼ばれるモデルがある。そのほかにオープンハート、スモールセコンドもある。

...というわけで私が紹介するのは、F6724ムーブメントを塔載した「2nd Gen」、ローマ数字を文字盤に配したデザインの「Ver.2」、クリームイエローカラーの商品型番「AC00009N」です。

2.この値段でいいんですか?

このモデル海外向けモデルですから時計屋さんに行っても売ってません。Orient usaでの販売価格は300$、タイミングにもよりますがAmazonでの販売価格は15,000円くらい。そしてセールの対象になると10,000円をきることも......。それでいて一応、「Made in JAPAN」です。「まじで、この値段でいいんですか?オリエントさん。」と聞きたくなるような価格設定です。当然チープな部分もありますが、一つは機械式時計が欲しいなと思ってる人には入門機として最適です。ある時のセールで10,000円をきっていたのを見つけ、えいや!とぽちりました。

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3.実はカジュアル系ウォッチは苦手です

私が所有してる腕時計はほとんどがスポーツタイプのもの。他にカジュアル系の時計も一時所有してましたが、みんな売られていきました。その時は気に入って購入するわけですが、なんとなく自分のライフスタイルに合わないような気がしてきて、次第に使用機会も少なくなり、さよならしてしまいました。そんななかで、この時計はしっかり手元に残っています。ローテーション率は低いのですが、デザインの魅力に魅かれ手放せないのです。

4.魅力的なデザインをレビュー

「この時計のデザイナーさん、うまいことやったな」と思います。はやりのアンティーク感を演出しながら、国産のどのメーカーにも無いとても個性的なデザインです。

文字盤....アンティーク感を印象付けるクリームイエローの文字盤、二重に刻まれたチャプターリング(文字盤の外周部)、「12/2/4/6/8/10」時位置にだけ配されたローマ数字のインデックス。女性も使えそうなデザインです。

....色気のあるブルーの針。秒針/分針がチャプターリングまで届いていて、時を正確に伝えようとする意志が感じられます。(分針がチャプターリングまで届いてない時計って意外と多い。そんな時計は時刻合わせをする時、位置合わせがしずらくてちょっといらつく。)

風防....もちろんサファイヤガラスなんてこの値段で使えません。しかし、特徴的な厚みのあるドーム型の風防は、安っぽさを感じさせません。

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5.ちょっと残念な点

ラグ幅....ラグ幅、つまりベルトの取り付け幅が21mm。市販ベルトの多くは偶数のものがほとんど。20mmもしくは22mmにしても、デザイン上の影響は無いんじゃないかと思いますね。選択肢が少なくて、ほんと困ります。

耐キズ....もう少し値段をあげてもいいので、キズが付きにくいようにケースのコーティングを強化するのもありだと思います。

ベルト....価格が価格ですから仕方ないですが、標準のベルトの安っぽさは否めません。でも、この手の時計はベルトを変えて楽しむのも魅力の一つ。ここに載せている写真は、社外品に変えた後の物です。ベルトを変えるとワンランク上の時計のように見えておもしろいですよ。

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6.注意すべきこと

個体差....この価格帯の時計が厳密な出荷検品を行っているとは思えません。そんなことをすれば値段が上がります。したがって、ある程度の精度差は許容する心構えが必要です。

メンテナンス....高級な時計は数年ごとに高いお金を払ってメンテナンスをするのが常識です。では、一万円の時計はどうするか.....。個人的な見解ですが、壊れれば使い捨てです。数千円で修理できるかもしれませんが、買い替えた方が精神衛生上もよろしいかと思います。

購入に際して....信頼できるルートから新品で購入しましょう。フリマサイトで安くも無い値段を設定して転売してる輩もいますが、保証も無ければ、いつ購入したのかもわからない怪しいものばかりです。良心的な値段でもない限り、手を出す意味がありません。

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7.SPECS

ムーブメント.....F6724(手巻き/ハック機能付き)

公称精度.....+25秒〜-15秒/Day

パワーリザーブ.....40時間

ケース....ステンレススチール、3気圧防水

ガラス.....ミネラル

Lug幅....21mm

ケースサイズ....幅40.5mm  厚さ11.8mm

 

カメラ好きの男は腕時計も好き ~ セイコー ダイバーズウォッチ 「TURTLE」

腕時計紹介記事第3弾。前回に引き続き、セイコーのダイバーズウォッチから SBDY015 。愛称「TURTLE」です。

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1.3rdダイバー復刻モデル「TURTLE」

1970年代に販売されていた150m防水「3rdダイバーの復刻モデル」として、防水機能を200mにVersionUpして登場。海外で先行販売されていましたが、日本国内販売モデルとしては2018年に販売開始されました。その特徴的な丸い、カメの甲羅を連想させるケースデザインからついた愛称は「TURTLE」です。この「TURTLE」のシリーズはセイコーのPROSPEXラインの中では低価格帯に位置づけられ、実売価格5万円台でいろんなバリエーションが展開されてます。

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2.バリエーション多すぎて悩む問題

一口に「TURTLE」といっても、そのバリエーションは多種多様。文字盤、ベゼルのカラー、ベルトの種類、限定モデル、コラボモデル、そこへ海外モデルと国内モデルが入り混じって、そのバリエーションは10種類では全然足りない。たくさんありすぎて本当に迷います(そこがまた楽しい!)。でも、海外向けモデルを選ぶ際は注意が必要....

注意点1...曜日表示。国内モデルは「英語/日本語」表示ですが、海外モデルは「英語/??語」表示です(よくわからない言語)。

注意点2...海外モデルにはモデルナンバーの末尾が「J1」と「K1」のものがあります。「K1」は海外組み立ての様ですので日本製に拘るなら避けるべき。

注意点3...海外モデルは当然のことながら並行物です。価格も保証内容も販売店によりまちまちだったりします。お店選びは慎重に。

注意点4...「TURTLE」は偽物も出回っているようです。怪しいと思ったら手をださないのが賢明。

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3.私の愛機は「SBDY015」

 今回紹介してるのは国内モデルの「SBDY015」。「黒文字盤・黒ベゼル・ウレタンベルト」仕様のダイバーズウォッチとしては一番ベーシックなデザイン。なぜこれにしたか....オリジナルの3rdダイバーの雰囲気を一番忠実に再現したモデルだからです。「TURTLE」を代表するモデルとして定番化すると思っていたんですが....残念ながらメーカーHPからもあえなく消えて販売終了。おそらく利幅が少ないであろうこのモデル、昨今のセイコーの値上げ戦略にとって邪魔な存在になったのかもしれません。2020/12現在、一部のネットショップではまだ新品が流通してるようですが、少々価格は上昇してるようです。

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4.ベルトを変えてゴージャスに

セイコー純正のステンレスベルトはアフターパーツとして購入しようとすると質の割には値段が高い。そこで見つけたのがSTRAPCODEという香港のベルトメーカー。特にセイコーダイバーズウォッチに合わせたステンレスベルトの商品が充実していて品質も上等です。発送も早く、何度か利用しています。Amazonや国内通販サイトでも売ってますが、メーカー直販サイトの方が品数豊富で、送料払っても尚安い。上質なベルトに変えて少しゴージャス感を演出できます。

www.strapcode.com

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5.ムーブメントは信頼の「4R36」

 PROSPEXのダイバーズウォッチに搭載される自動巻きムーブメントは、5~7万円クラスに搭載される「4R系」、7万円~15万円クラスの「6R系」、ハイクラス用の「8L系」の3系統に大別されます。この時計に搭載されてるのは日付/曜日表示がついた「4R36」。今時の自動巻きムーブメントとしては、公称精度もパワーリザーブも一世代前といったところですが、PROSPEXシリーズだけでなくセイコーの多くの機種に搭載されている信頼度の高いムーブメントです。公称精度だけ見ると、そんなにずれるの?と感じるかもしれませんが、よっぽどのハズレを引かない限り、がっかりするようなことは無いでしょう。

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6.この時計の魅力

もちろん高級機のような丁寧なつくりではないです、どちらかというと粗削りです。大きめのケースに押し出しの強いデザインは好き嫌いが分かれるところかもしれません。

しかし、ずっしりとしていながら良好な装着感、そして道具としての信頼感。時代に流れない伝統的なダイバーズデザイン、これがなぜか落ち着くんです。

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7.SPECS

ムーブメント.....4R36(手巻き/ハック機能付き)

公称精度.....+45sec~-35sec/Day

パワーリザーブ.....41時間

ケース....ステンレススチール、20気圧防水

ガラス.....ハードレックス

Lug幅....22mm

ケースサイズ....幅45mm幅 高さ47.7mm 厚さ13mm